蓮の会の話し

6月24日、九州の大本山善導寺で「テラ・ネット」(国内国外でボランティア活動を行う団体。現在、東日本大震災の支援活動に携わっている)の研修会が行われました。

今回の研修は、東日本大震災で被災し大切な家族を亡くした遺族の会「蓮(はす)の会」のお話を聞くというものでした。
家族を、そして子どもを亡くし、とてつもない孤独感を感じる遺族が
「他のみんなはどうやって生きてるの?」
とすがるような思いで集まった「蓮の会」。
人と人とのつながりの中、遠く離れた九州の地で胸の内を語ってくれました。
午後1時30分、阿川文正台下御導師のもと、参加者56名と共に震災物故者法要が勤まり、蓮の会の皆さんは亡くしたご家族の遺影の前で焼香をしました。
研修会では、司会者との対話形式で、蓮の会の皆さんのお話を聞きました。
ご遺族の本当の哀(かな)しみの深さに触れ、気付かないうちに涙が溢れてきました。
「あの子を愛しているから哀しいの。だから哀しみを忘れようとは思わない! あの子を忘れてしまうようだから…」。
深い哀しみの中に導き出した答えは「哀しみは愛(いと)おしさとともに…」という事。
その哀しみを抱きしめて「この先も生きていこう」と覚悟が決まったとのこと。
震災からの復興、その裏には言葉に表せないほどの哀しみが眠っている事を知りました。
その心に少しでも寄り添えるようにと、遠く離れた九州より手を合わせ、祈るばかりです。